投資家への道 6日目。引き続き投資信託の商品を見ていきます。前回と同様に人気の商品の一つを詳しく見ていきます。
本記事のまとめは以下のとおりです。
本記事のまとめ
- 楽天・全米株式インデックス・ファンドはほぼほぼアメリカの株式市場全体に連動した商品
- 米国ETF VTIに対して投資している
- eMAXISSlim米国株式(S&P500)と同様に手数料が低い
今日の流れは以下のとおりです。
TOC
前置き
投資初心者には、始めやすそうな投資信託をまずは始めてみようと思っているところです。
前回より目下確認していく予定の投資信託商品は以下のものです。これら5つは買付金額ランキングから取得しました。
- eMAXISSlim米国株式(S&P500)
- 楽天・全米株式インデックス・ファンド(今日はこれ)
- 楽天日本株3.8倍ベア
- 楽天日本株4.3倍ブル
- eMAXISSlim全世界株式(オール・カントリー)
楽天・全米株式インデックス・ファンドとは?
いつもどおり目論見書を見ていきましょう。本商品は楽天・全米株式インデックス・マザーファンドを通じて、ヴァンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)に投資する投資信託商品です。投資先は、米国の株式になります。ざっくり特徴をまとめると以下のような感じです。
- CRSP US Total Marketに連動した成果を目指す商品
- 為替ヘッジなしのため、為替レートの影響を受ける
- 購入時手数料0%
- 運用管理費用0.162%
同じ様に何に連動しているのか見ていきましょう。
CRSP US Total Marketとは?
CRSP US Total Marketは、CRSP社が提供する指標です。約4000社の株価をもとにしております。これは、アメリカ株式市場で投資可能な会社のほぼ100%をカバーしており、S&P500とは違って中小企業から大企業を網羅しております。つまり、S&P500よりもアメリカの経済を表していると言えるでしょう。
最新の月次レポートから価格の推移をみると、以下のとおりです。
見たことある形をしているとおもいます。前回紹介したS&P500と比較してみると。
このようにほぼほぼ同じような動きをします。分散投資対象がことなるため、全く一緒にはなりませんが、どちらもアメリカの株式市場を表していると言えるのだはないでしょうか。
構成要素は?
投資対象はVTIと呼ばれる米国ETFになります。ちなみに、このVTIという商品を直接購入することもできます。VTIが実際にどのような会社に投資しているのか見ていきましょう。
S&P500と同じく上位はGAFAMです。18%を占めております。S&P500よりも閉めている割合が少ないことから、分散対象が広くなっていることが分かると思います。
Top1からTop6まではGAFAMと呼ばれるハイテク系の企業が連ねています。合計すると、GAFAMだけで22.6%の比率を占めています。
また、業種をみると、GAFAMの株が占める割合は大きいものの、複数の業種に分散投資していることもここからわかります。
eMAXISSlim米国株式(S&P500)と比較すると?
続いて、第1位のeMAXISSlim米国株式(S&P500)と比較していきましょう。連動する指標と手数料を鑑みてどちらかに投資するか考えてみるのが良いかと思います。
連動する指標について
S&P500とCRSP US Total Marketは米国に投資している点では全く一緒ですが、米国の株式市場のカバー率という点で異なります。S&P500はTop500社を組み込む性質上、CRSP US Total Marketよりカバー率が少なく、中小企業からの寄与がありません。この部分を個人的にどうみるかが判断材料になります。コロナで現在経営が厳しい中小企業も多いと思いますので、大企業だけに投資したいという人はS&P500を。アメリカの株式全てに投資したい人はCRSP US Total Marketを。
手数料について
手数料を比較してみましょう
- eMAXISSlim米国株式(S&P500)が運用管理費用0.0968%
- 楽天・全米株式インデックス・ファンドが運用管理費用0.162%
ざっくり、0.065%程度の差があります。長期的に投資していくとなると、この0.065%も最終的な資産金額に跳ね返ってくることから、eMAXISSlim米国株式(S&P500)がランキング1位になっているのでしょう。
結局どっちがいいの?
楽天・全米株式インデックス・ファンドについて詳しく見ていきましたが、一番人気のeMAXISSlim米国株式(S&P500)と比べても目劣りしない商品であることが分かるかと思います。これら2つの商品はアメリカ経済に連動したものになりますので、これから購入すると考えられている方は、どちらも買うのではなく、自分に合うものがどちらか考えた上で、どちらかを購入することをおすすめします。
私個人的には、投資信託を通して米国株式に投資するならば手数料の低さからeMAXISSlim米国株式(S&P500)を選ぶと思います。
投資をこれから始めるという人に少しでもお役に立てば幸いです。