投資家への道 7日目。引き続き投資信託の商品を見ていきます。前回と同様に人気の商品の一つを詳しく見ていきます。
本記事のまとめは以下のとおりです。
本記事のまとめ
- 楽天日本株3.8倍ベアは日本の株式に逆行する動きをする商品
- 指数に比べて3.8倍の値動きをするため、リスクも3.8倍
- 手数料も高いことから、長期的な投資を考えている人には向いていない商品。
- 短期的に投資して、大きく儲けたいという人には一考の余地がある商品かも
今日の流れは以下のとおりです。
TOC
前置き
投資初心者には、始めやすそうな投資信託をまずは始めてみようと思っているところです。
前回より目下確認していく予定の投資信託商品は以下のものです。これら5つは買付金額ランキングから取得しました。
- eMAXISSlim米国株式(S&P500)
- 楽天・全米株式インデックス・ファンド(今日はこれ)
- 楽天日本株3.8倍ベア(今日はこれ)
- 楽天日本株4.3倍ブル
- eMAXISSlim全世界株式(オール・カントリー)
楽天日本株3.8倍ベアとは?
今までと全く違う感じの名前なので、それを知るためにも今回も目論見書から見ていきましょう。
投資対象地域は、日本の株式。投資対象は日本の株価指数先物取引および日本の短期公社債です。具体的な株式指標は書かれていませんが、日本の株式に連動すると思えば良さそうです。ざっくり特徴を以下のようにまとめました。
- 日本の株式市場に連動。(しかし、方向は反対)
- 3.8倍ベア型
- 購入時手数料0%
- 運用管理費用1.243%
株式市場3.8倍ベア型とは?
先程書いたとおり、株式市場に連動しています。日本の株式市場にとって代表的な指標である日経平均株価とTOPIXと比較していきましょう。月次レポートから取得した基準価格のグラフは以下のとおりです。
同じ期間の日経平均株価とTOPIXは以下のとおりです。
グラフの形から分かる通り、向きが逆になっています。2020年3月のコロナの時期に株価が大幅に下落しました。しかし、この投資信託は大幅に上昇しています。これが投資信託の特徴です。これが投資信託の名前にもある「3.8倍ベア」の意味です。
まず、3.8倍は日経平均株価などの指数の変動に対して、3.8倍の値動きをするというものです。実際にコロナによる上下の幅で比較してみましょう。
02/02/19 | 02/03/19 | 3/19の価格 ÷ 2/19の価格 | |
楽天日本株3.8倍ベア | ¥10,133 | ¥31,836 | 314% |
日経平均株価 | ¥23,401 | ¥16,553 | 71% |
TOPIX | ¥1,672 | ¥1,283 | 77% |
日本株式市場の指数はざっくり70%になり、約30%減少していますが。投資信託の基準価格は、314%になり約210%上昇しています。これは、複数日またいだ期間での比較を行っているためです。この3.8倍は、日々の動きに対して概ね3.8倍になるように動くため、このような値動きになるのです。とはいえ、通常の値動きよりも大きな変動を伴うことと、反対に動くことは分かると思います。
構成要素は?
投資対象は以下の通り、日経225の株式先物になります。3.8倍の値動きが発生する理由は先物に投資しているからですね。
結局どうなのか?
本商品は買付金額第3位の商品ですが、1位と2位の米国株式に投資している商品とは大きく違うことがわかったとおもいます。私の投資方針には、あっていない商品となっています。そう考える理由は以下のとおりです。
3.8倍のリスク
株式の指数の値動きに対して、3.8倍も変動するためリスクも3.8倍となります。短期的に投資して大きくリターンを得るという投資方針ならば合っている商品かもしれませんが、長期的に資産を形成していく投資方針とは真逆にあると考えます。
ベア型
ベア型ということから、長期的に日本の株式市場が衰退していくという予想をしております。もちろん、政府は日本の経済が成長していく政策をしていくにも関わらず、ここに逆らって長期的に投資するのは理にかないません。もちろん、全く上昇しない、または今より悪くなるという可能性もあると思いますが、それよりも上昇すると期待されるマーケットに投資するほうが楽しいですし、面白いと思われます。
手数料
手数料は、1.243%とかなり大きいです。1位や2位の商品とは約1%も異なり、1%も異なると30年間という長期間投資することを考慮すると全く無視できません。その点からも、この商品は長期的に投資を考慮している人には合っていないと考えられます。
まとめ
楽天日本株3.8倍ベアについて詳しく見ていきました。このようにランキングだけ見ていると、自分に全く合っていない商品もランクインしていることが分かったと思います。日本株式市場に投資するにしても自分に合う投資の仕方をする必要があることがわかりました。
投資をこれから始めるという人に少しでもお役に立てば幸いです。