九州旅客鉄道株式会社は今買いか!?

本記事のまとめは以下のとおりです。

  • 九州旅客鉄道株式会社は、九州にて鉄道や不動産・ホテル事業により約75%の利益を得ている企業です。
  • コロナによる影響は大きく、鉄道・ホテルは大打撃。加えて豪雨による被災も影響
  • 配当利回りは4.19%で、2020年度は2019年度と同等の配当金(93円)を予定
  • インフラ株としては、稀に見る高配当利回りということで、長期的に見てポートフォリオの一部に組み込むのは悪くないが、全力買いはダメ

九州旅客鉄道株式会社はどんな会社?

九州旅客鉄道株式会社は、JR九州のことで九州内のJRを運営する会社です。鉄道以外にも、船やバスによる運輸サービス、建設、不動産・ホテル、流通・外食事業を行っています。本社は福岡にあり、社員は2020年4月1日現在8,172名という大企業です。

業績は?

決算資料から過去5年間と2021年(予想)の経常収益(売上)と経常利益は以下のとおりです。

営業利益のセクター別の割合は以下の通りです。

主に運輸サービス(鉄道含む)と不動産・ホテルということがわかります。
インフラ系の企業の中でも高配当ということで、気になる企業ではあるものの、今回のコロナの影響は大きく2021年の経常利益はマイナスの見込みです。

特に利益の割合の多い運輸サービスとホテルはコロナにより大ダメージで、コロナが収束するまでは、元に戻ることは難しいと考えられます。また、7月の豪雨による被災影響もあり、更に厳しい状況下に置かれています。

株価は?

九州旅客鉄道株式会社の直近5年間の株価になります。株価は2月まで3500円を超えていたものの、現在は2200円をうろついています。ざっくり、株価は3分の2で、これからも厳しい状況は変わりません。

2020年11月1日現在

  • PER(株価収益率) 11.19倍
  • PBR(株価純資産倍率) 0.83倍

という状況です。インフラ株ということを考慮すると、割安感はありますが、株価が下げ止まったのかわからない状態では、買うのにはためらう状況です。

財政状況は?

財政状況は、以下のとおりです。

  • 2020年3月
  • 自己資本比率 49.90%
  • ROA 3.80%
  • ROE 7.61%

2019年3月までは、優良な財政状況でしたが、たとえ2,3ヶ月の影響だったとしても、コロナが大きくひびき財政が悪化していることが読み取れます。今後鉄道やホテルの需要がもどるまではコスト削減を行いつつキャッシュが尽きないよう経営を進めていくと発表しているため2021年期末は更に悪くなるでしょう。

まとめ、買いなのか?

九州旅客鉄道株式会社の配当利回りは4.19%とインフラ株の中では、かなりの高水準です。2022年3月期までは配当金93円を下限として株主に還元すると発表しています。現在の株価であれば4%以上の高配当株となるため、ポートフォリオに組み込むのは悪くないと考えています。しかしながら、今後も株価が下がる・コロナの影響により経営の悪化することも容易に考えられるため、全力で買いに行くのはおすすめしません。そのため、めざす配当利回りを上回る間少額で積み立てていく。または、トレンドが反転した時点で購入などの戦略を立てて、買う必要があるでしょう。

まとめです。九州旅客鉄道株式会社の株を購入するにあたって知っておかなければいけないは以下のような点です。

  • 九州旅客鉄道株式会社は、九州にて鉄道や不動産・ホテル事業により約75%の利益を得ている企業です。
  • コロナによる影響は大きく、鉄道・ホテルは大打撃。加えて豪雨による被災も影響
  • 配当利回りは4.19%で、2020年度は2019年度と同等の配当金(93円)を予定

インフラ株としては、稀に見る高配当利回りということで、長期的に見てポートフォリオの一部に組み込むのは悪くなさそうです。ただ、全力買いはダメって感じの銘柄です。

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