本記事のまとめは以下のとおりです。
- Shire社買収により2019年度の利益は赤。しかし、2020年度には黒字見込み
- コロナによる影響は現在限定的。
- 配当利回りは5.03%で、2020年度は2019年度と同等の配当機を予定
- 景気に左右されない高配当の株としてポートフォリオの一部に組み込むのが良さそう
TOC
武田薬品工業はどんな会社?
武田薬品工業は、日本の製薬会社の一つです。医薬品等の研究開発や製造販売を行います。日本だけでなく世界に拠点を持ち、単体で従業員が5291名ほど、国内の製薬会社売上高ランキングでは1位となる大企業です。
業績は?
決算資料から過去5年間と2021年(予想)の経常収益(売上)と経常利益は以下のとおりです。
2020年はShrire社買収により、売り上げが増加していますが経常利益はマイナスになっています。2020年にはプラスの経常利益になると予想されています。2020年度第1四半期の結果も悪くないため、大幅な修正がなければ、安定した利益を生み出していると考えられるでしょう。
各地域の売り上げは上記の通りで、日本/米国/欧州およびカナダにて86%を占めています。Shire社の買収もあり米国の占める割合が多くなり、また売上高は3兆を超え、製薬業界の世界売上Top10入りも果たしています。
コロナによる需要の低下なども少なく、2020年度の大幅な収入源なども考えられなさそうです。
株価は?
直近5年間の株価になります。株価はコロナの影響もあり2020年3月に下落しましたが、以前の水準に戻りつつあります。景気の影響もすくないため、今後も底堅く推移していくのだはないかと思われます。
2020年10月20日現在
- PER(株価収益率) 125.80倍
- PBR(株価純資産倍率) 1.19倍
という状況です。割安感はありませんが、現時点でも配当利回りは5.03%と高水準を維持しています。
財政状況は?
財政状況は、以下のとおりです。
- 2020年3月
- 自己資本比率 36.80%
- ROA 0.35%
- ROE 0.89%
2020年3月は利益が買収の影響により少なくなったため、これらの値も低く出ているようです。楽観視はできませんが、2020年度で利益がもどるようであれば、ROA/ROEも改善すると思われます。
まとめ、買いなのか?
武田薬品工業の配当利回りは5.03%と高水準でながら、2020年度も同様の配当金の水準を予想しています。コロナの影響は少なく、売り上げも順調に推移しているようです。しかし、コロナの影響がないとは言い切れないため、引き続き注視していく必要がありそうです。
まとめです。武田薬品工業の株を購入するにあたって知っておかなければいけないは以下のような点です。
- Shire社買収により2019年度の利益は赤。しかし、2020年度には黒字見込み
- コロナによる影響は現在限定的。
- 配当利回りは5.03%で、2020年度は2019年度と同等の配当機を予定
景気に左右されない高配当の株としてポートフォリオの一部に組み込むのは良さそうです。何が起きるかわからない昨今ですので、今後の状況を注視しつつ、ポートフォリオの一部にすることができそうです。