外資系ITベンダーの給与交渉で気をつけること

転職は、給与交渉をするタイミングです。もちろん給与だけが全てではないですが、基本的には給与が大いに越したことはありません。本記事では、外資系ITベンダーに入る際、「なぜ給与交渉が必要なのか」、「どうやって給与交渉するのか」について説明していきたいと思います。

なぜ給与交渉が必要なのか

給与交渉をする理由は3つです。

  • 仕事に対する釣り合った給与を得るため
  • 給与は実際に働く前にわかる待遇の一つであるため
  • 転職直後に昇給がするとは限らないため

では、それぞれ見ていきましょう。

仕事に対する釣り合った給与を得るため

現職と同じ職種で職探しをしていたとしても、現職でもらっている年収がそのまま次の会社の適正な年収であるとは限りません。例え、今の職種の給料に満足していたとしても、受けているポジションの適正な年収をもらうようにしましょう。

給与は実際に働く前にわかる待遇の一つであるため

転職すると予想と違った点があるのは普通で、期待通りだったなんてことは稀だと思います。実際に働いてみたら、激務だったり、想定した仕事内容ではないなんてこともあるかと思います。そんな中、給与や福利厚生は転職するか決める前にわかる要素の一つであるため、満足した内容で転職するべきだと考えます。

転職直後に昇給するとは限らないため

転職直後は、その会社での評価が0からスタートします。そうなると、2-3年は大幅な昇給がないなんてのも普通です。そういった点も考慮して、給与交渉し希望の年収に近づけてください。

どうやって給与交渉するのか

では、実際に給与交渉する際に気をつけることを見ていきます。

  • 募集職種に対する給与のレンジを知る
    • 直接会社の人事に聞いてみる
    • 転職エージェントに聞く
    • 従業員に聞く
    • OpenworkやGlassdoorで調べる
  • 可能な限り自分の年収は公開しない
  • 年収を正しく計算する
  • 複数社のオファーを受け取る

募集職種に対する給与のレンジを知る

募集されている給与のレンジを知りましょう。
実際の面接プロセスにすすむ前に人事と会話する機会があれば、今回募集している職種の給与レンジを聞いてみましょう。もちろん、答えてもらえない場合もあると思いますが、聞き方を間違えなければ聞くこと自体は失礼に当たりません。

もし、転職エージェントを通しているのであれば、転職エージェントが情報を持っている可能性もありますので、聞いてみるのも良いと思います。過去の事例などをもとに、最大でどのくらいの給料で転職したか、などの情報を共有していただけるでしょう。

続いて、会社に知り合いがいれば是非直接聞いてみましょう。細かい情報を聞く必要はないので、給与交渉の目安のため、ざっくりとレンジを教えてもらえるようにしてみて下さい。

上記の方法がだめな場合には、ネット上にある情報を収集してどれくらいのレンジか調べてください。日本のサイトだとOpenwork、海外だとGlassdoorといったサイトがあります。ある程度正しい情報を得るためにもユーザ登録を行い、情報収集することをおすすめします。ただい、これらの情報は、あくまでも参考程度にとどめておき、その額が用意されていると期待するのはやめましょう。理由としては、確実な情報だという証拠がない。また、異なる国の給与レンジは、物価や生活コストの関係で日本より高額な可能性が高いからです。

可能な限り自分の年収は公開しない

給与交渉を行う上で、現年収を公開することは諸刃の剣であることを理解しておきましょう。
特に、相手からの強いプッシュがなければ最後の面接が終わるまでは可能な限り隠しておいたほうが無難です。理由は、給与交渉の際に有利な立場ですすめるためです。しかしながら、下記のケースでは給与を公開せざるを得ないでしょう。

  • 会社から見た評価が低く、相手から提示される給与が低い可能性が高い
  • どうしてもその会社に入りたいので、相手に悪印象を与えたくない

ただ、相手に悪印象を与えたくない一心で、下手に出ていると結局の所自分ばかり損してしまいます。年収を公開しても、必ず給与交渉は行うように心がけましょう。

年収/待遇を正しく計算する

現在の年収や待遇を正しく把握しましょう。具体的には以下のものです。

  • 基本給
  • ボーナス
  • 残業代
  • アワード
  • RSUなどの株
  • 固有の待遇

これらの合計をまるまる次の会社でもらえるとは思いませんが、希望年収の理由として利用できます。

去年の源泉徴収票を提出してください。と聞かれたときどうしますか?もし、去年の源泉徴収票がコロナなどによりボーナスが出ず低い場合、そのまま提出したほうが良いでしょうか?

もちろん、それは得策ではありません。源泉徴収票などの正式な書類を求められた場合には、どの書類を出すのがベストか検討し、他の要素を含めて交渉しましょう。例えば、直近の給与明細をベースの証明として提出し、その上でボーナス、残業代、アワード、株があり最終的な年収はこれぐらいなるといった説明を必ずできるようにしておきましょう。
続いて、直近の昇給見込みや固有の待遇などを加味して、年収やRSUの希望値を計算してください。基本的には、同じ額を希望するのであれば、そこまで説明は難しくはないと思います。ただ、自身の年収からかけ離れた希望を出すには、理由が必要なので気をつけましょう。

複数社のオファーを受け取る

できる限り、転職の際には、必ず複数社検討するようにしましょう。最低でも2社同時で選考を受け、最終的にオファーが同時に受けられる状態がベストです。理由は単純で、給与交渉を有利にすすめるためです。

2社のオファーを受けられれば、どちらかの年収が高くなると思いますので、その情報を元に低い会社と交渉して年収をあげてもらえるでしょう。そこで上げてもらった年収を元に元々高かったオファーを上げることもできると思います。ただ、何度もこういったことができるわけではないので、各社1回程度交渉して上げる余地があると考えておけば良いと思います。

最終的に2社からオファーを同時にもらうためには、選考を受けている会社には他の会社の状況などを正確に伝える必要があります。もし、選考が長引いているのであれば、他の会社の選考が終わった、もしくは終わるタイミングで、選考を早くすすめる相談をしたほうが良いです。その際に、どの会社のどのポジションを受けている、といった情報まで教える必要はありません。どれくらいのスケジュール感で選考が進んでいて、こちらの選考を早めてほしいことだけ伝えれば問題ないはずです。

まとめ

給与交渉が必要な理由と給与交渉をする際に気をつけることをまとめました。
ここに書かれていることで必ず交渉がうまくいくなんてことはないと思いますが、給与交渉をすすめる上で重要な点をまとめております。初めての転職ですと、給与を交渉すること自体が難しく感じるかもしれませんが、本記事で触れた内容を整理しておくだけで、焦らずに交渉ができると思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA