今回は、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8304)に投資するにあたって、知っておくべき情報を紹介していきたいとおもいます。
本記事のまとめは以下のとおりです。
- 三菱UFJフィナンシャル・グループは三菱UFJ銀行などを子会社にもつ持株会社
- 過去5年で、売り上げは伸びているものの、利益は伸び悩んでいる。ここ2年間、利益が伸び悩んだ理由は一時的なもの。
- コロナによる金融緩和もあり、銀行のビジネスは厳しい。ビジネスが回復するためには、経済全体の成長が必要
- 2023年度までに配当性向40%をめざしており、利回りは5.95%と高い値
- コロナの影響もあり経済全体の景気が回復するまでは株価があまり良くなさそうですが、景気回復前に仕込むのは良さそう
TOC
三菱UFJフィナンシャル・グループはどんな会社?
三菱UFJフィナンシャル・グループは、グループ子会社(三菱UFJ銀行や三菱UFJ信託銀行など)の経営管理を行う持ち株会社です。子会社は、メガバンクである三菱UFJ銀行を含む金融関連企業が主要になっています。
業績は?
決算資料から過去5年間の経常収益(売上)と経常利益は以下のとおりです。
過去5年間で、売り上げは順調に上がっています。しかし、利益には結びついていないようです。実際に決算資料を見ると、2019年3月期で伸び悩んだ理由はニコスのシステム統合計画見直しによるもの。2020年3月期で伸び悩んだ理由はのれん一括償却によるものだそうです。そのため、2020年時点で利益が少なく出ている点については、そこまで気にしなくても良いさそうです。とはいえ、コロナの影響により低金利が続くと、銀行などの経営は引き続き厳しいと考えれます。
株価は?
直近5年間の株価になります。2017年や2018年頃には700円から800円近くあった株価は現在コロナの影響もあり400円強の値を推移しています。景気に左右されるという性質上、今後のコロナの影響などを注視していく必要があります。
2020年10月16日現在
- PER(株価収益率) 10.25倍
- PBR(株価純資産倍率) 0.33倍
という状況です。一般的に1倍を下回ると割安と考えられますが、銀行株では、資産のうち貸付金の占める割合が多くPBRが低くでますので、この値だけみて買うというのは危険です。
財政状況は?
財政状況は、以下のとおりです。
- 2020年3月
- 自己資本比率 4.86%
- ROA 0.16%
- ROE 3.28%
これらの値も銀行系は低く出る傾向がありますので、一般的な企業と同じ用に数値で判断が難しいです。直近数年の中だけで比較だけすると、自己資本比率やROA/ROEは下落傾向にあることがわかります。
まとめ、買いなのか?
三菱UFJフィナンシャル・グループの配当利回りは5.95%で高配当投資をしている人にはかなり魅力的な株になると思います。また、メガバンクと呼ばれる三菱UFJ銀行を子会社にもつため、コロナの暗い見通しもある中、大企業という安心感はあるでしょう。現状2023年度までに配当性向40%をめざしているため、景気さえ回復すれば、順当に配当金を生み出してくれそうです。
まとめです。三菱UFJフィナンシャル・グループの株を購入するにあたって知っておかなければいけないは以下のような点です。
- 売り上げは伸びているものの、利益は伸び悩んでいる。ここ2年間、利益が伸び悩んだ理由は一時的なもの。
- コロナによる金融緩和もあり、銀行のビジネスは厳しい。ビジネスが回復するためには、経済全体の成長が必要
- 2023年度までに配当性向40%をめざしており、利回りは5.95%と高い値
コロナの影響もあり経済全体の景気が回復するまでは株価があまり良くなさそうです。そのため、今すぐ買いという感じではないですが、配当利回りは現状高いため、景気回復前に仕込むのは良さそうです。