外資系企業に勤めていると、ESPPの他に聞いたことがある制度かと思います。今日は私の経験を元に、RSUとは何か紹介したいと思います。RSU制度がある会社にお勤めの方もしくは、転職予定の方に役に立つ情報になるかと思います。
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RSUとは?
RSUとは、Restricted Stock Unitの略です。ざっくり言うと、制限付きで株を従業員に分配する制度です。ESPPの従業員の給料の一部を使って購入する制度とは異なり、会社から報酬として株がもらえる制度です。
RSUの特徴は以下の通りです。
- RSUは誰でももらえるものではない
- 基本的にもらえるタイミングは、以下の二つ
- 入社時
- 良いパフォーマンスの報酬として
- 4年などの長い期間に渡って受け取る
ESPPと違い、優秀な従業員などに報酬として利用される制度です。4年などの長い年月のかけて渡されることから、会社に長く留まって欲しい従業員に対して配られるものになります。
RSUを受けるには?
RSUが何かわかったところで、どうやってもらえるのか?ということを話したいと思います。もらえるタイミングは入社時とパフォーマンスが良い時です。つまり、基本的に入社後は地道に良いパフォーマンスを出すしかありません。ですので、ここでは入社時にどうやってRSUをもらえるか話をしたいと思います。
外資系関係なく他の会社もそうだと思いますが、転職後の年収は転職前の年収がベースになるかと思います。そのため、どれだけ転職後に良い年収をもらえるかは、人事との交渉次第です。
この交渉で重要なのは、
- 転職前にもらっていたRSUなどの年収以外の要素を考慮に入れてもらうこと
- 自身のスキルセットを考慮してもらうこと
になります。うまくいけば、年収がUPするかRSUがもらえるかと思います。ここで、年収が増加した方が嬉しいのか、それとも株の成長を見込んでRSUを貰った方がいいのかは、自身で検討して交渉してみてください。
RSUで気をつけること
では、RSUについて気をつける点について説明して行きたいと思います。
RSUは年収増加できない時の代替策かも
紹介した通り、RSUは良いパフォーマンスを出した人に対する報酬です。しかしながら、RSUをもらえる=ベストではないことがあります。なぜなら、多くの方にとって年収アップの方がRSUより良いからです。そのため、「年収アップはさせてあげられないけど、RSUで我慢してもらう。」なんてこともあります。RSUが貰ったという人は、前年のパフォーマンスが最高だったというは慢心はせず年収アップに向けて次の年も励むことをお勧めします。
RSUは年末調整されない給与収入
RSUで株を貰った時には、給与収入扱いとなります。これはESPPと一緒で年末調整されないことが多いので、確定申告する必要があります。RSUは丸々給与なので、意外と大きなお金になることが多いです。確定申告時には、追加納税する必要があるのですが、RSUを現金化していない場合には、給与から納税する必要があります。私の知り合いの中には、給与を毎回使い切ってしまっていたために確定申告時税金を払えず、売りたくないRSUの株を売ってしまったという人もいましたの。是非、RSUをもらった方は、確定申告時の納税額をしっかり把握しておきましょう。
RSUを受け取るには勤めていることが必要
当たり前のことかと思われますが、RSUはその会社に勤め続けていないと受け取れます。私の前の会社では、RSUの株数を4分割し1年後から毎年株を受け取るようになっていました。つまり、RSUをもらってからすぐ退職した場合には、1株ももらえないなんてこともあります。そのため、転職する場合には、もらえるはずだったRSUなどを交渉材料にして、年収アップやRSUをもらえないか交渉しましよう。
まとめ
RSUについて、私の経験をもとに紹介しました。RSUは丸々株がもらえるので、当時の私もとても嬉しかった記憶があります。しかし、確定申告時の納税や年収アップはできなかったという事実を知ると悲しくなったのも事実です。是非みなさんは、RSUとは何かを理解した上で、年収アップを入社時に交渉したり、確定申告に向けて納税分のお金を貯めてもらえることを期待しています。